HDR#
PC の HDR の映像を、HDR のままタブレットに届けられます。SDR に落としてから HDR の札を付け直すのではなく、BT.2020 と PQ カーブのまま、端から端まで通します。
自分でオンにするものではありません。PC と端末がそれぞれ何をできるかを確かめて、見た目が本当に変わるときに HDR を選びます。HDR にならないときは、何が足りないかを PrismDesk が言います。
そろっている必要があるもの#
| 端末が HEVC Main10 をデコードできる | HDR10 は H.265 で送ります。H.264 の HDR はありません。 |
| 端末のディスプレイが HDR10 か HLG を申告している | Android がパネルについて申告する内容で、パネルの実力そのものではありません。 |
| パネルが SDR より明るくできる | その倍率を Android が教えてくれます。上限が 1.0 なら HDR10 にしても SDR と同じに見えるので、既定は SDR のままです。 |
| PC が 10 ビットでエンコードできる | ホストを起動したときに 1 回だけ確かめます。できない GPU では、つなぐたびに失敗させるのではなく、最初から HDR を切っておきます。 |
| PC で PrismDesk Pro が動いている | HDR は Pro の機能です。アプリの「色空間」の「HDR10(Pro)」は、PC が無料版だと押せず、ホストは SDR で送ります。 |
最初の 2 つのどちらかが欠けていると、アプリはどれが欠けているかを出します。
- 「この端末は HEVC Main10 のデコードと HDR 表示のどちらにも対応していません。」
- 「ディスプレイは HDR に対応していますが、HEVC Main10 をデコードできません。」
- 「HEVC Main10 はデコードできますが、ディスプレイが HDR10/HLG を報告していません。」
アプリの[設定]の「色空間」には、つなぐ前に、手元の端末で自動の答えがどうなるかが出ます(「この端末では HDR10 になります。」か「この端末では SDR になります。」)。SDR と HDR10 は自分で選ぶこともできます。HDR を活かせないパネルで HDR10 を選ぶこともできて、そのときはどうなるかをアプリが先に言います。
「HDR がオン」と「HDR が届いた」は別のこと#
Windows が HDR になっていても、実際に取り込まれているのは HDR の札が付いた SDR の絵、ということがあります。この失敗は、PC のどのスイッチを見ても成功しているように見えます。だからホストは設定を信じずに、実際に測ります。
PC では、ホストのウィンドウ左下の「詳細表示」を入れると、[接続]タブに「HDRの実測値」の欄が出ます(測り直すボタンもあります)。「本当に HDR が届いているのか」への答えはここで、設定からではなく絵そのものから取った値です。
HDR を活かせないパネル#
上の条件を全部満たしていても、何も変わらない端末があります。Android はパネルが SDR よりどれだけ明るくできるかを教えてくれますが、パネルによってはその倍率が 1.0 です。HDR10 で送られてデコードもされますが、見た目は SDR と同じです。
自動の答えが「デコードできるか、表示できるか」だけでなくこの倍率を見るのはそのためです。Android 16 より前の端末は上限そのものを教えてくれないので、こちらも SDR のままにします。読めない上限は、満たしているとは言えないからです。アプリは選ぶところでこう言います。
「この端末のパネルは HDR の輝度域に入りません(HDR/SDR 比の上限が 1.0)。HDR10 で送れますが、明るさは SDR と同じになります。」
測ったもの#
Google Pixel 9 で:
hdrSdrRatio |
7.999703(SDR なら 1.0) |
| 色空間(要求したものと、出たもの) | BT.2020 / PQ / limited —— どちらの端でも黙って格下げされていない |
| SDR の白の輝度コード値 | 期待値 588、実測 588 |
同じ PC・同じ画面・2944x1840 / 60 Hz・低遅延のプロファイルで:
| 接続 | フレームレート | ビットレート |
|---|---|---|
| H.265・HDR10 | 38 fps | 2,800 kbps |
| H.265・SDR | 38 fps | 6,800 kbps |
| H.264・SDR | 38 fps | 7,100 kbps |
このときは、HDR10 のほうが SDR より通信量が少なくすみました。どの行も 1 回だけ、1 台の PC、画面に出していた 1 枚の絵での値です。「この絵では HDR にしても通信量は増えなかった」と読んでください。計画に使える数字ではありません。
接続が始まるまでは、HDR で 0.97 秒、HDR なしで 0.82 秒でした(同じ測り方で、各 1 回)。
測っていないもの: HDR と SDR の GPU の負荷の差と、動く映像での通信量。どちらも、どこにも書いていません。